「貴女はゴミでもなければ、最底辺でもないよ。大切な○○」 第５話
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時代遅れのアンドロイドの携帯は五年前に中古で買ったモデルで、色々なソフトが使えなくなりつつあったが、ラインやエックス、インスタやティックトック、それから普通にブラウザーなんかは動いた。
だから、その場でオンラインの辞典みたいなサイトにアクセスして命って人とアマトビ キョウって人を検索してみた。
その代表的な辞典みたいなところにはでていなかった。
グーグルで検索すると、二人ともＳＭペディアという前出の辞典のＳＭ版にのっているみたいだった。
いた。命、ああ、地元の縄の人か、うん、そうかそうか、縄会やってるんだ。ショーもいっぱい出てるね。雰囲気、明るい感じだ。
アマトビ キョウ 天飛 京 九〇年代の緊縛師 飛天縄会代表（ひてんなわかい） えーと毎年二十回くらいあちこちでショーに出てる。王様って人、珊瑚って人、夜上 廉って人と沢山同じステージに出てる。あと堂本 鋼さんか。みんな有名な縛る人なんだな。知らない世界だ。これ、アマトビさん、本当に家かしてくれるのかな。
「ねえ、ヨシさん、いまＳＭペディア見たんだけど、これ、本当にアマトビさんは、知り合いの知り合いで、私なんて、最低の女に家貸してくれるのかな。
なんか、業界の中ではすごい人なんじゃない。ってまあ、絵本の世界でも知られている人だし、変な人ではないんだろうし、私、わたし、わた、、、、、」
勿論、泣くつもりなんか無かった。
自分が家を借りる価値のない何かだと自覚。
とにかく、なんだか眉毛が下がってきて鼻が膨らんで、口角が広がって、喉がぶるぶるして、大量に涙が出始めて、うまく話す事が出来なくなった。
出来なくなったけど、私は泣きながら、ススキノのマクドナルドの２階の窓際で、お客さんたちに背中をむけたまま、私の胸がススキノ交差点を前に言葉が止まらない。
目の前に見えるニッカの看板がゆがむ。
「私なんかに、貸してくれないよ。私、十三歳でお父さんの子供妊娠、した、いやさせられたの。実の父親よ。
どうせ、他の男にやられるくらいなら、って、私を、。・。ぼざえづけてだくさんびんたして、ちくびかんで、ぼなかだくさんぐーでなぐっで、
そ、止めに入ったお母さんを近くにあった椅子で殴り倒して気絶させて、それで私、私、
わだし、ぼうむじゃだっで分かって、でいこうしなくなって、わたし、わたし、ずきなひともいだのに、いつも汚いぶくでがっごういってぜんぜんともだちもできなくておぶつってがっごうで言われて、
でも好きな人はやざしぐってでも、おかあさん犯してた怖いぼじざんたちやおどうざんにさんざんやだれて、心もがらだもなにもがもどろんごになっで、ぞんざいする意味のないぐざった雑巾みだいな存在にばって、
私なんて、 死ねば、じねばいい、しねばいい、 だでも私をばいさないあいさない、あいしてほしいけどだでもばたじをあいじてくれないいいい。ごみはあいしてもらえない。しねばいい、わたしなんてじねばいいの。ごみだから、誰にもあいじてもらえなじから、しんだらいいと思うの。
ごみだからごみだから。 私がごみだから。 わたししねばいい。」
誰も私を愛さない。
続く