Archive: 2014年04月01日
その美しさを染める
本当は知っている。貴女の持っている傷は痛みとその後の優しさで少しずつ開放される。違うものになってゆく。一人で立ちすくむ過去の貴女の気高さが、今は傷として残っているのだろう。泣き叫ぶくらい、打ってあげたいよ。白い鞭で強く。黒い鞭で艶やかに。でも、縄だけにすべての気持ちを注ぎ込んできつく縛るだけ。貴女はちゃんと分かる。小さく震えたり、ほんの少しのけぞったりする。話さない。今、たった7mのこの縄がこの世...